玄海原発3号機(手前)と4号機=東松浦郡玄海町

 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)を巡り、運転差し止めを認めなかった佐賀地裁の仮処分決定を不服として佐賀県内外の住民ら約170人が申し立てた即時抗告審で、福岡高裁(山之内紀行裁判長)は10日、認めるかどうかの決定を出す。原発に対する火山のリスクを巡って司法判断が分かれる中、高裁の見解が注目される。

 申し立てたのは、運転差し止めを求める訴訟を起こしている「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」(石丸初美代表)に加わる住民ら。

 2017年6月の地裁決定は、耐震設計の目安になる地震の揺れ「基準地震動」や施設の配管の安全性について問題はないとして申し立てを却下。住民側は即時抗告審で、阿蘇カルデラの噴火の危険性を追加で主張し、九電側は「破局的噴火の可能性は十分小さい」と反論している。

 阿蘇カルデラを巡っては、広島高裁が17年12月の四国電力伊方原発3号機の運転差し止めに関する仮処分決定で危険性に言及し、申し立てを認めた。一方、18年9月の異議審で広島高裁の別の裁判長がその差し止め決定を取り消した。同3月の別の佐賀地裁仮処分決定、九州電力川内原発1、2号機を巡る今年6月の福岡地裁判決なども危険性を主張する住民側の訴えを退けている。

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