部落差別の研究報告や事業計画を決めた部落解放研究所総会=佐賀市文化会館

 部落問題を歴史や学術的な観点から研究を進め、差別撤廃に取り組む佐賀部落解放研究所(太田心海理事長)の本年度総会が2日、佐賀市文化会館で開かれた。事業計画として、被差別部落に関わる佐賀本藩や多久家、武雄鍋島家などの古文書や史料の調査を実施するほか、武雄市での差別戒名発見から30年の節目として、10月にシンポジウムを開く。

 総会には行政関係者や会員約80人が参加。太田心海理事長は「研究所が設立され30年余りが過ぎた。今後も墓石の差別戒名の調査を進め、差別のない社会を目指したい」とあいさつ。来賓の部落解放同盟県連合会の濵本隆司執行委員長は「部落地名総鑑のネットショップでの売買が発覚するなど、差別は陰湿化している」と、SNS上で差別が助長されている現状を指摘した。

 前年度の事業報告では、多久家史料から江戸時代、被差別部落の職制と関わりのある長崎からの貿易輸入品目の記述確認などの研究成果を紹介した。同研究所は、18年度発表の論文などをまとめた「佐賀部落解放研究所紀要」(1000円税込み)を頒布している。問い合わせは同研究所、電話0955(74)4639。

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