リモコンを使ってけん引車を遠隔操作し、航空機を奥側に移動させる担当者=佐賀市川副町の九州佐賀国際空港

 全日空(ANA)グループは4日、佐賀空港(佐賀市)で、リモコンで遠隔操作ができる航空機けん引車の運用を始めた。人が乗り込む従来のけん引車よりも操作が容易で、現場の負担軽減や安全な移動につながるとしている。全日空によると、遠隔操作機による旋回も含めた航空機のけん引は、国内の航空会社で初という。

 リモコン式けん引車はドイツ製で全長約3・2メートル、幅約2・5メートル、高さ約55センチ。航空機の前輪に取り付け、航空機を後方側に押したり左右にカーブさせたりできる。佐賀発羽田行き便の計5便で主に実用する。

 この日は、佐賀空港で地上業務を担うANAエアサービス佐賀の山領美和さん(37)=佐賀市=がリモコン操作を担当した。従来のけん引車と比べ、訓練は半分程度の3日間で終えたといい、乗客を乗せた航空機をけん引しながら滑走路まで付いて歩いた。従来のけん引車は死角があり、高度な技術が求められるといい、「(遠隔操作機は)自由に動けて視界も広く、心に余裕を持って操作できた」と話した。

 全日空は佐賀空港を「イノベーションモデル空港」に位置付けており、先進技術によって航空業界の働き方改革を進めるプロジェクトの一環で実施した。同社担当者は「佐賀から中、大規模空港にも実用を広げていきたい」と話した。

このエントリーをはてなブックマークに追加