低身長の人向けのペダル延長装置を備える教習車=杵島郡大町町の大町自動車学校

ドリーム・ロードによる教習車の貸し出し第1号となった石田祐介さん=大町町の大町自動車学校

 本年度から身体障害者向けに教習車の改造に取り組んでいる佐賀市のNPO法人「ドリーム・ロード」(船津正弘理事長)が、教習車の貸し出しを始めた。佐賀市の石田祐介さん(18)が第1号で、大町町の大町自動車学校に持ち込んで教習を受ける。石田さんは「やっと始まるという気持ち。うれしい」と笑顔を見せた。

 制作したのは、低身長の石田さんに合わせてペダル延長装置を備え付けた教習車。ドリーム・ロードには昨年から免許取得の相談が増えており、今年から助成金などを使って教習車の制作を進めていた。2日に審査を受け、教習車の基準をクリアした。

 石田さんは多久市で働いており、佐賀市の自宅から通勤するために免許取得を決めた。中学時代から車好きで「自腹で教習車の改造費を払おうと思っていたので、取り組みに驚いている。同じように踏み出せない人がいると思うので、より広がってほしい」と話す。

 佐賀市を拠点に障害者の自立支援に取り組む「○○な障害者の会」の内田勝也会長(29)は「障害があるとそもそも運転は無理だと思ったり、負担の大きさから諦めたりする人は多い。障害があっても『自分で運転ができるかもしれない』と思い、外出する機会が広がるのはうれしい」と期待を寄せる。

 県内では、身体障害に合わせて改造した教習車はなく、簡易的な補助装置がある自動車学校は2カ所だけ。教習車の改造費の負担は大きく、免許取得のハードルが高くなっている。

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