飲み会に誘われ、若者が笑顔で答える。「行けたら行きます」。世の「あるある」言葉を解説した『妄想国語辞典』(野澤幸司著)によると、意味は〈絶対に果たされない約束〉。額面通りに受け取ったら酒場で待ちぼうけ、という羽目になる◆他にもいろんな語釈がある。【リサイクルショップの買取】〈期待とは程遠い結果になること〉。この用例にぴったりなのが、かんぽ生命の不適切販売問題だろうか。窓口の郵便局に信頼を寄せてきた顧客にしてみれば、保険の乗り換えを勧められ、掛け金が増えたり、健康悪化を理由に再契約ができなかったりするとは、思いもよらなかったろう◆【極めて遺憾】〈なんの解決にもなっていないこと〉。日本郵政は会見で「契約時、書面を交わし顧客も納得している」として、不適切とは考えていないそうである。その姿勢は極めて遺憾◆【ここだけの話】〈みんな知っていること〉。ここだけの話だが、年賀はがき販売など郵便局には重い営業ノルマがあるという。乗り換え勧誘も目標達成のためだったとの見方がある◆保険商品が複雑化し、なじみの局員に「お任せ」という顧客も少なくない。不利益な契約をさせられてはいないか、不安が広がる。一刻も早く全容を明らかにし、丁寧な説明をすべきだろう。【行けたら行くね】の生返事では困る。(桑)

このエントリーをはてなブックマークに追加