唐津を訪れる高校生に向けて松葉の粉末入りのかりんとうをつくる堤玲姫さん=唐津市の唐津南高校

 「虹の松原はずっとあるものと思っていたけど、そうじゃない。私たちの商品で、全国の人が松原のことを知り、保全への協力につながれば」。郷土研究部門に参加する唐津南高2年の堤玲姫さん(16)=唐津市=はこう力を込める。

 堤さんら虹ノ松原プロジェクトチームは、松葉を使った商品開発に取り組んでいる。部門の現地研修で唐津市を訪れる高校生たちに配る。

 全国の高校生が喜ぶお土産を作ろうと、昨年8月のプレ大会後に3人のメンバーで取り組み始めた。サイダーやおかき、わらび餅にキャラメル…。あらゆる菓子の試作を重ねたが、松葉特有のえぐみの強さがあったり、逆に甘みで風味がかき消されたり。

 失敗続きの中でたどり着いたのは、現在は製造されなくなった松葉の粉末が入ったかりんとう「松のみどり」の再現だった。地元の“幻の菓子”を一から作るのには高い壁があったが、それでも「その忙しさも楽しくて。自分たちの『しつこさ』が良かったのかも」と笑う。

 プロジェクトに入ったきっかけは、中学時代の自身への後悔からだった。生徒会にも関心があったが「人見知りで。やりたくても周りの目を気にして行動に移せなかった」と振り返る。高校では「今までできなかった分、ひたすらやろう」と決めていたという。

 県内の高校生が活動を発表するプレゼン大会では、今回のお土産作りをペアで発表、2部門133件の応募があった中で最優秀賞に輝いた。一番うれしかったのは、観客から笑いがわき起こったこと。「爪痕を残すこと」を目標に、数々の失敗談を交えながら熱い気持ちを伝えた。

 「笑ってもらえたことで手応えを感じた。それからは最後までニコニコでやりきった」と話す。

 将来は虹の松原の管理に関わる仕事がしたいという。「田舎から早く出たいと思ってたけど、虹の松原を知って唐津っていい所だなって。さが総文で全国の人にも知ってもらいたい」と笑顔を見せる。

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