「雨乞い祈願・ガランサー洗い」

 田植え時期の雨不足は、稲作農家にとって死活問題です。昔は特に神仏に雨乞い祈願をすることが多かったようです。

 鳥栖・田代地域にも古くから雨乞い祈願が行われていたことが市誌にも紹介されています。町内の婦女が集まり、田代本町の天満神社境内にある「ガランサー」と呼ぶ陰陽石を柚比町愛宕神社前の本川川(ほんごうがわ)まで運び出してよく洗いました。7日間洗うと雨が降るというもので、1958(昭和33)年7月にも行われていたとのこと。

 その間、男衆は束ねた柴千把(せんば)を背負って、九千部山頂近くの象石(ぞういし)峠まで運び「千把焚(だき)」をします。山頂で火を焚くことで急激な上昇気流を起こし、雨が降りやすい状況にします。願いが通じ待望の雨が降ったかどうかは定かではありませんが、自然の力の営みに左右されていたのは今も昔も変わりがないようです。

文・松田和子=鳥栖市田代外町

絵・水田哲夫=鳥栖市本町

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