伊万里市民図書館は、市内が主会場になる文芸部門の応援コーナーを設けている=伊万里市立花町

 佐賀県内に全国の高校生を迎える全国総文祭「さが総文」は、感動の輪を広げた2007年の佐賀総体以来、12年ぶりの一大イベントとなる。県や20市町も主催に名を連ねているが、全23部門のうち、主会場となるのが13市町に限られることもあり、市町のサポート態勢には少し温度差も感じられる。

 「正直なところ、この春担当になるまでは、さが総文があることを知らなかった」。伊万里市を主会場に7月27~31日に開かれる文芸部門を応援している伊万里市民図書館の久保茜さん(23)は、最初は何をすべきか分からずに戸惑ったと明かす。

 全国総文祭は今年で43回目。全国総体とほぼ同時期に開かれているが、会期が短いことなどもあり、認知度は総体のほうが上回る。久保さんらは「総文祭と聞いてイメージを膨らますことができない人が、まだ多いのかも」と話す。

 こうした状況を踏まえ、市民図書館では総文祭の認知度アップも意識してきた。春からPR活動を始め、館内の入り口など2カ所にさが総文ののぼり旗を立て、紹介パネルやチラシを配置。文芸部門で記念講演する歌人東直子さんや有田町の歌人笹井宏之さんの本を集めたコーナーを設けるなど、盛り上げに一役買っている。

 主役は高校生。その頑張りを応援し、まちづくりにつなげようという動きはほかにもある。茶道部門の主会場となる小城市では、市観光協会と茶道裏千家淡交会佐賀支部が5月、総文祭にタイアップする形で、16年ぶりに「蛍の里大茶会」を開催。高校生とともに本番に向けた機運を高めた。

 書道部門の大会が開かれる唐津市は7月13日から、佐賀を代表する書家中林梧竹の作品を紹介する「さが総文特別展」を市近代図書館で企画する。

 佐賀新聞社は6月下旬、20市町にさが総文の支援態勢について聞いた。最も多かったのは施設使用料の免除。関連イベントの開催や、駅から会場へのシャトルバス運行、お土産などの物品販売などの回答もあった。ただ、「うちは主会場ではないから」「支援と言われても…。今のところ予定はない」とやや消極的な声も聞こえた。

 総文祭ではマーチングバンド・バトントワリング、合唱など発表を主な目的とし、順位を決めない部門がある一方、演劇、書道、囲碁、将棋などは表彰があり、県勢の躍進に期待が高まる。佐賀総体の時は剣道や新体操などで県勢が日本一に輝き、県全体が大いに沸いた。

 全国総文祭は47年に1度しか回ってこない文化の祭典。「地域の人たちも高校生たちの頑張りを見てほしい」と久保さん。佐賀総体に負けないような盛り上がりを期待している。

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