少雨で過去最低の貯水率を更新し続けている嘉瀬川ダムを視察した佐賀県議会の県土整備・警察常任委員会=佐賀市富士町

 少雨に伴う嘉瀬川ダム(佐賀市富士町)の貯水率低下を受け、佐賀県議会の県土整備・警察常任委員会(八谷克幸委員長、9人)は24日、現地を視察した。今週半ばからは雨の予報だが、まとまった雨が降らなければ、家庭向けの水道用水を確保するため、上流にある北山ダム(富士町)の利水者との調整も現実味を帯びてくるとの認識を県側は示した。農作物への影響が懸念されるとして県は同日、2005年以来14年ぶりに干ばつ対策連絡室を設置、田植えを終えた藤津郡太良町で稲が枯死したケースが報告された。

 嘉瀬川ダムの貯水率は田植え期の農業用水の需要を満たすため、24日午前9時現在で14・3%まで減った。委員が今後に取り得る対策を尋ねたところ、県城原川ダム等対策室は、家庭向けの水道用水の確保を優先する場合、底水と呼ばれる基準水位以下にたまっている通常は使わない水の利用や、上流に位置する農業用水向けの北山ダムとの調整も必要になると説明した。

 北山ダムの24日現在の貯水率は73%で、例年6月の田植え時期までに満水にして、徐々に必要な水を放流する。ダムを管理する佐賀土地改良区は取材に対し「北山ダムの水はあくまでかんがい用水」とした上で、「(それ以外の使用には)理事会や総代会を開く形で対応が協議されると思う」と述べるにとどめた。

 県の関係課でつくる干ばつ対策連絡室の初会合では、県内の主要ダムやため池計30カ所の貯水率は24日現在34%で、1日現在から13%減少していることが報告された。山間部を中心に水不足で、38・6ヘクタールで田植えができず、田植えを終えた太良町では0・5ヘクタールが枯死したと説明した。

 筑後川水系の雨量も少なく、独立行政法人水資源機構の筑後川局は23日に渇水対策本部を設置し、佐賀県内でも農業用水の取水を制限するなど対策を強化している。

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