「茶盌十二カ月」シリーズ。右から「睦月」「如月」「皐月」「神無月」

26日から福岡三越で個展を開く安永頼山さん。右側は「茶盌十二カ月」シリーズ=唐津市北波多の「鎮西窯」

野趣に富む花入れの数々

 唐津市北波多に鎮西窯を構える安永頼山さん(49)が26日から、福岡市の福岡三越9階の岩田屋三越美術画廊で個展を開く。「茶盌(ちゃわん)十二カ月」シリーズの新作や花入れ、水差など茶陶から日用器まで、味わい深い新作約100点を展示する。

 「十二カ月」シリーズは12個の茶わんで季節の移ろいを表現。土、釉薬(ゆうやく)を多様に用いて“四季折々の風景”を生み出している。冬は筒型で茶が冷めにくく、夏は平茶わんにするなど用途も加味している。

 「睦月(むつき)」は白い釉薬を重ね、初窯の喜びや新春の清らかさが漂う。「如月(きさらぎ)」は一転、黒唐津で冬の厳しさをイメージした。「皐月(さつき)」は薄い緑の釉薬で新緑や爽やかさを思わせ、「神無月」では黄唐津の渋い発色で深まる秋を思わせる。

 今展では花入れにも力を入れた。空間に調和し、花が映えるよう重い色合いと変化に富んだフォルムで、絵唐津や朝鮮唐津など野趣に富んでいる。

 同百貨店での個展は3年ぶり2回目。会期は7月1日まで(期間中、安永さんは在廊)。「唐津焼の伝統の上に自分の仕事を付加しながら、土物本来の美しさを引き出したい」と作陶への思いを語る安永さん。「展示を通して、何かを感じてもらえれば」と話す。

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