陸上自衛隊の離島防衛を担う専門部隊「水陸機動団」(長崎県佐世保市)は19日、佐賀・長崎の県境にある多良山系で訓練中の隊員が紛失した89式小銃の弾倉1個を発見したと発表した。空包30発は入ったままで、異常はないという。

 広報室によると、18日午後1時40分ごろ、長崎県大村市の山中で隊員が紛失に気づき、部隊は訓練を中止して捜索した。捜索は夜通し実施、19日は約260人に態勢を強化し、午前11時半ごろに部隊が移動した経路上で見つけた。

 部隊は大野原演習場(長崎県東彼杵町、嬉野市)に向かう途中だったという。青木伸一団長は「地域住民に不安を与えて大変申し訳ない」などとコメントした。

 

■県への連絡、8時間後

 佐賀、長崎県境の多良山系で訓練中の水陸機動団(長崎県)が弾倉の紛失に気づき、佐賀県や隣接する鹿島市に連絡したのは発生から約8時間が経過してからだった。機動団の広報は「佐賀側への情報提供の仕方が分からず、捜索を優先したこともあり連絡が遅くなった」と釈明している。

 機動団の偵察中隊が紛失に気づいたのは18日午後1時40分ごろで、長崎県大村市黒木町から、嬉野市にも立地する大野原演習場に向かう山中でのことだった。

 この件で長崎県には18日午後6時半ごろに陸自側から連絡があった。佐賀県には午後9時半ごろ、山の反対に位置する鹿島市には同9時45分ごろに連絡が入った。嬉野市には連絡がなく、総務・防災課は「事実関係を把握するためにも、近隣自治体に確実に連絡してほしい」と注文する。

 両県の報道各社への情報提供も遅く、佐賀県内では県危機管理・報道課を通じて午後11時40分ごろに第一報が入った。機動団の広報は「佐賀側と通常連絡を取ることがなかったので、今後は改善したい」としている。

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