大賞に輝いた吉村希代子さんの染色「ある日の水面」

佐賀新聞社賞に選ばれた森永真衣さんの染色「そよぐ」

佐賀県知事賞を受賞した白武初芳さんの陶器「草原の夏」

 九州新工芸家連盟(生野徳三会長)の第40回展が、有田町の九州陶磁文化館で開かれている。陶磁器、染色、竹工などで、それぞれの表現や工芸の可能性を追求した個性豊かな作品34点を展示している。

 大賞は吉村希代子さん(福岡市)の染色「ある日の水面」。ため池の水面に映る四季に心を奪われ、1年ほど前からろうけつ染めの作品にしており、今回は初春の表情を切り取った。水面に映り込む樹影を、コイが泳いで揺らす様子を抽象化して複数の青系の色で表現。土手などの影は黒で全体を引き締めた。「波紋を様式化して独自の感性でとらえた」と評価された。

 佐賀県知事賞の白武初芳さん(佐賀市)の陶器「草原の夏」は、長年取り組む自然をテーマにした緑釉(りょくゆう)の作品。夏の中でも湿度を感じる時期の山や草原を、釉薬の濃淡と窯変の具合で、もやがかかったような印象に仕上げた。

 佐賀新聞社賞は森永真衣さん(佐賀市)の染色「そよぐ」。水面の流れや光の反射をカラフルに、手前の草むらは茶や黒でシルエットにした。水面にポイントで使ったオレンジと紫色が効果的で、若々しい感性が光る。

 同連盟は日展系の日本新工芸家連盟の地方組織。会員や会友、公募の作品を並べた。名誉顧問の小川泰彦さん(佐賀市)は染色「早朝の朝」、名誉会長の前田泰昭さん(有田町)は磁器「明けゆく」を出品している。

 他の佐賀県関係の入賞者は次の通り。敬称略。

 九州陶磁文化館長賞 田中忍(嬉野市、磁器)▷城秀男賞 増本瑶子(佐賀市、染色)▷NHK佐賀放送局賞 浦郷好文(武雄市、磁器)

 ▶有田町の九州陶磁文化館=電話0955(43)3681=で23日まで。

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