「色絵花鳥図大皿」の制作に用いられたとされる木型=有田町大樽の有田陶磁美術館

説明文も加えて展示をリニューアルした有田陶磁美術館=有田町大樽

 有田町大樽にある有田陶磁美術館の常設展がリニューアルされた。半数ほどを入れ替えて、明治期の有田焼の名品を中心に97件約160点を並べた。関係する窯元や商人、制作背景の説明文を付け、展示内容を分かりやすくしている。

 以前は、磁器創始期から現代までの名品を紹介していた。明治初期に建てられた近くの旧田代家西洋館が国重要文化財に指定されたのを機に、築造時期が近い同美術館と連動する展示内容にした。明治期をメーンに江戸時代から昭和前期までの名品が集まっている。

 窯焼き(窯元)や名窯の焼き物、それぞれの豪商が手掛けた製品などに分けて展示。南里嘉十や平林伊平など窯焼き(窯元)、幕末明治期に活躍した久富家、田代家などの豪商、宮内省(当時)に納めた品などの製作秘話の説明も添えている。

 新たに展示した中で目を引くのは、1878(明治11)年のパリ万博出品作と伝えられる「色絵花鳥図大皿」。直径約90センチの大作のため、当時主流の土型の代わりに用いられたとされる木型もある。南里嘉十制作の「色絵桜樹(おうじゅ)武士図耳付大花瓶」は、細かな細工の取っ手が印象的で武士の表情や仕草が絵画調に描かれている。

 町文化財課によると、観光ガイドから「分かりやすくなった」と好評といい、来館者も増加傾向という。入館料は大人100円、高大生50円、小中学30円。月曜休館。

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