佐賀県は、県が管理する31河川の洪水の想定を見直し、最大規模の雨が降った場合の浸水地域や継続時間、川の氾濫による家屋の倒壊が予想される地域を公表した。大雨による被害が全国で続いていることを受けて全ての河川で従来よりも広い範囲の浸水を想定した。地域の防災拠点である市町の庁舎でも最大で5メートルを超える浸水が予想される箇所もある。各市町がハザードマップや防災計画の改定作業を進めている。

 2015年の水防法改正を受け、県が16~18年度に改定作業を進めた。対象は筑後川水系の巨勢川や佐賀江川、六角川水系の牛津江川や晴気川など31河川。(1)浸水地域と水深(2)浸水の継続時間(3)河川の氾濫による家屋の倒壊区域(4)河岸の浸食による家屋の倒壊区域―を地図に落とし込んだ。

 佐賀市と神埼市を流れる佐賀江川の場合、これまでは6時間で171ミリの雨を想定していたが、511ミリに引き上げた。浸水の範囲は南北に大きく広がっている。唐津市の玉島川では、七山小中学校そばの区域が氾濫流による家屋倒壊地域になっている。

 嬉野市、鹿島市、杵島郡白石町を流れる塩田川の場合、嬉野市の塩田庁舎では最大で5メートル22センチの浸水を想定した。このほかに市町の庁舎で1メートル以上の浸水が想定されるのは、神埼市本庁舎で2メートル43センチ、神埼郡吉野ヶ里町の三田川庁舎で1メートル21センチ。

 関係する市町は新たな洪水想定を基にハザードマップなどの見直しに取り組んでおり、すでに佐賀市や唐津市など11市町が反映させている。県河川砂防課は「実際には国が管理する大規模河川の影響もあり、今回の想定を上回る被害もあり得る。円滑な避難や、日頃からの浸水防止策に役立ててほしい」と話す。

 洪水浸水想定区域の図面は県のウェブサイトで公開している。

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