発掘当時の列埋葬

現在の復元列埋葬

 吉野ケ里遺跡からは、3千基を超える甕棺墓かめかんぼ(かめかんぼ)が発見されています。甕棺墓とは、弥生時代に北部九州で盛んに行われた埋葬で、高さが1メートルほどもある大きな甕形の素焼きの土器を棺ひつぎとします。多くの甕棺墓は、二つの土器の口を合わせてカプセル状態にした棺に遺体が入れられていて、弥生人の骨も約300体が発見されています。

 吉野ケ里遺跡は南北約4・5キロの小高い丘陵地にあり、その尾根部分に列をなすように列埋葬の墓地が作られました。その列埋葬の中で最も長くつながっていた場所は、約600メートルにも及びます。現在公園では、その一部の約300メートル、約千基の列埋葬の様子を再現しています。再現は甕棺の模型を使っての一部再現と、甕棺墓の上にあったであろう、土盛りで行われています。この列埋葬再現地区は、まだ地下に埋まったままの甕棺墓が多く、今でも墓地となっています。

 さて、それではこの大量の甕棺は、いったい誰がどこでどうやって作ったのでしょうか。大きさもさることながら、薄く作られていて、今でも同じように作ることは難しいといわれています。実に謎の多い甕棺墓です。(吉野ケ里ガイド・福田幸夫)

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