佐賀市で主流のアルミ製の折り畳み式投票箱。衆参同日選になれば、組み立て方などが異なる旧市町村時代のものをかき集める可能性がある=佐賀市選管

2017年の衆院選で佐賀市の開票所となった市村記念体育館。今年は全国高校総合文化祭の会場の一つとなっているため、佐賀市は代替施設を確保している=佐賀市城内

 「衆院解散」の観測がくすぶり、夏の参院選が衆参同日選になるのかどうか、佐賀県内の選挙管理委員会が気をもんでいる。参院選は「7月4日公示―21日投開票」が有力視されているが、同日選の思惑をはらむ形で国会会期が延長され、投開票日が28日になれば、27日から県内で開かれる全国高校総合文化祭(さが総文)と重なり、開票所の確保が困難になる市町も出てくるとみられる。藤津郡太良町では町議選の日程も左右しかねず、各選管は「とにかく早く国政選挙の日程が決まってほしい」と与野党の駆け引きを注視する。

 国会延長を経て解散した場合、参院の任期満了日の7月28日に投開票となる可能性がある。県内では7月27日から8月1日までさが総文が開かれ、各地の主要施設が会場になる。杵島郡白石町は有明スカイパークふれあい郷を開票所として想定しているが、7月27~29日は総文祭のボランティア部門の会場になっており、町選管は「28日投開票となれば、変更も考えないといけない」と話す。

 同日選は1980年と86年に実施された。期日前投票はなく、衆院は現在の小選挙区制とは異なる中選挙区制で、比例代表はなかった。

 県選管によると、過去の同日選はいずれも翌日開票で、作業は午前8時半から始め、午後7時ごろまで時間を要していたという。県選管は「同日選の課題や、それをどう克服していたかなど、細かな事務作業を記録した資料は残っていない。当時を知る職員もいない」と不安を口にする。三養基郡基山町選管は「翌日開票なら、投票箱を保管するための人繰りも必要になるかも」と思案する。

 太良町は8月10日、町議が任期満了を迎える。満了日前の30日以内に選挙を実施する必要があるが、参院選との重複を避ける方針で調整しており、現在も日程が定まっていない。

 さらにダブル選となれば混乱は必至で、町選管は「小さな町では人手が足りない。期日前投票の処理など事務の量が多くなり、ミスが生じないか心配」と嘆く。今月19日に開かれる見通しの党首討論など国会情勢に神経をとがらせる。

 同日選では参院の選挙区と比例代表に加え、衆院の小選挙区と比例代表、最高裁裁判官の国民審査の計五つの投票に対応する投票箱や記載台が必要になる。

 佐賀市では、参院選だけなら投票箱は168個で足りるが、同日選になれば280個が必要になる。市選管は「合併前の旧市町村時代のものをかき集めれば必要な数は確保できる」としつつ「形式や組み立て方などが異なり、使い方の説明が大変」と表情を曇らせる。

 投票箱や記載台が増えることで、広さが足りない投票所もあるとみられ、武雄市選管は「一つの投票箱に複数投票してもらい、後で仕分けすることも検討する」と話す。

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