農水省職員(右側)と意見交換をする開門派弁護団の馬奈木団長(奥左から2人目)ら=東京・霞が関の農水省

 国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門の開門を求める漁業者側弁護団は5日、農林水産省と省内で意見交換した。開門を巡る訴訟で最高裁が国と漁業者に意見を聞く弁論を設定して初めての交渉で、弁護団は「開門しないことを前提とした基金による国の和解案は受け入れられない」と主張し、開門調査を含む和解案を提示した。和解案は6日、最高裁にも提出する。

 弁護団の和解案は、全開ではなく「一定レベル」の開門を求めている。「開門を実現することが急務であること、開門調査が実施されれば、今後の有明海再生について課題がより明瞭になることなどを踏まえ、妥協を試みる」としている。

 開門準備工事の実行と、開門による被害が発生した場合の補償や農業振興のための基金創設も提案し、規模は「国が提案した漁業基金100億円が目安になる」と説明した。

 馬奈木昭雄弁護団長は、国側が目指している「開門しないことを前提にした基金案による和解」を改めて拒否した。その上で「(弁護団の)和解案を和解のためのたたき台、話のきっかけにしたい。中身に新しいものはなく、以前から言っていること」と述べた。

 日置秀彦農地資源活用課長は、この案について「中身を確認したい」とした上で「海も農地も防災もよくなるように、全体がうまくいくように進めていきたい」と話した。

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