大隈良成院長=江北町の大隈レディースクリニック

 フォーラムではエイズの基礎知識や予防法など学問的側面だけでなく、教育や当事者支援など多くの側面から性の問題を考える。HIV感染症の予防は、学校の性教育の進め方とも関係するほか、LGBT(性的少数者)を巡る差別解消も同時に取り組むべき問題だ。予期せぬ妊娠など性を巡る課題もある。

 だからこそ、これらに関わる医師、学校関係者、HIVやLGBTの当事者、専門家でなくとも問題に興味を持っている人が、自分たちの分野だけでは分からないことを知ることが、ひいてはエイズを減らすことにもつながるだろう。

 佐賀県は2006年度、10代による人口千人あたり人工妊娠中絶率がワースト1だった。08年にその報道があったことを契機に、性教育の必要性が認知されるようになった。学校現場での取り組みは教師だけでなく、行政や学校医、助産師なども連携するようになった。

 多様な性への理解も重要な性教育の一環になる。佐賀で15年にLGBT支援団体「アオ・アクア」が立ち上がったことも、当事者が声を上げられる社会に向けて大きな意味があった。

 性教育は医療関係者の協力が不可欠だが、県内では取り組む医師が少ない。後継者の問題は今後の課題で、情熱のある若い医師の登場が待たれる。

 フォーラムはそれぞれの分野の問題に取り組んでいる人が、互いを知る機会になる。性の問題が互いに関わり合う中で、目標が重なる個人や団体が“つながる場”としても期待している。

     ◇

 エイズや性の問題を考える第5回AIDS文化フォーラムin佐賀は8日午後1時から、佐賀市天神のアバンセで開かれる。入場無料。

このエントリーをはてなブックマークに追加