九州新幹線長崎ルートの整備を巡り、会談した(右から)佐賀県の坂本洋介、長崎県の平田研両副知事=佐賀県庁

 佐賀県の坂本洋介副知事は3日、佐賀県庁で長崎県の平田研副知事と会談し、九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖―武雄温泉)の整備方式について、全て佐賀県内であることから「長崎県と議論して決める区間ではない」との認識を示した。長崎県側が全線フル規格での整備を前提に協議を呼び掛けたのに対し、坂本氏は「計画は白紙で、長崎県とは立ち位置が違う」と反発した。 

 会談は長崎県側から申し入れた。平田氏は長崎ルート同様、整備新幹線で未着工の北陸新幹線(敦賀-新大阪)を引き合いに、財源確保の検討が遅れれば「長崎ルートの着工は先送りされ、事実上の凍結となってしまう」と危機感を示し、「まさに今、西九州地域の将来を左右する大事な時期だ」と全線フルの受け入れに理解を求めた。

 坂本氏は、関係者による1992年の申し合わせから四半世紀にわたり、「新鳥栖-武雄温泉は在来線を活用すると県民に説明してきた」と強調。フリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の導入を断念したからといって「ここ数カ月で(整備方式を)決めるのは非常に難しい」と繰り返した。

 佐賀県の山口祥義知事と長崎県の中村法道知事は5月に会談し、副知事や担当部長レベルで課題を整理していくことで合意した。平田氏はこの日を「協議の第1回」としたが、佐賀県側は報道発表で「あいさつのために訪問される」とし、会談の位置付けで食い違いを見せた。

 坂本氏は記者団に「フル規格に向けての協議の第1回目かと言われれば、そうではない」と述べ、未着工区間の整備に関しては「議論の相手は佐賀県議会だ。佐賀県区間の鉄道の在り方を長崎県と話して決めることにはならない」と繰り返し主張した。

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