ぬかるむ棚田で田植えを楽しむオーナーの人たち=武雄市若木町

 今年からオーナー制度を始めた武雄市若木町川内地区の棚田「タナディアンロッキー」で1、2の両日、オーナーたちが初めて田植えをした。ぬかるむ田んぼに足を取られ、ウグイスの声を聞きながら、八幡岳の麓に広がる自然を満喫した。

 地区には約30ヘクタールの棚田が広がるが、高齢化や後継者不足で耕作できない水田が増えている。棚田を守ろうとオーナー制度を考え、昨秋に音楽祭を開いてPRし、募集を始めた。福岡や大阪、佐賀市などの個人や会社から応募があり、1~3・5アールの9区画、計30アールのオーナーが決まった。

 初の田植えには2日間で約120人が参加した。制度を企画した川内桜会や地区の人らが、棚田の眼下には年に30日ほど雲海が現れることや、近くには桜や彼岸花の名所、夏でも8度の冷気で保たれている永野の風穴と呼ばれる洞窟があることを紹介した。

 田植えはほとんどの人が初体験。「20センチ間隔で少しだけ差し込んで」とアドバイスを受け、田んぼに入った。長靴から足だけが抜けてよろめいたり、ウグイスやヒヨドリの声に空を見上げたり。「すごく気持ちいい。たまに見に来たい」と、秋の収穫を楽しみにしていた。福岡の会社のグループは武雄に宿泊して温泉も楽しみ、佐賀市の車販売会社は社員や新入社員の交流に活用した。

 川内桜会の向井健作会長(73)らは「モグラの穴が結構多く、渇水もあって水をためるのが大変だったが、楽しんでもらえてよかった。秋の収穫時には音楽祭を開き、オーナー制度と地区を再びPRしたい」と笑顔を見せた。問い合わせは向井さん、電話090(2082)0236。

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