議場での発言を音声認識文字変換アプリが文字起こししたものを映し出したモニター。3日から運用する=唐津市議会議場

 唐津市は3日開会の6月定例市議会から、議場での発言を自動で文字起こしし、モニターに映し出すシステムを導入する。聴覚障害者が傍聴できるようにするための設備で、県内の自治体議会での導入は初めて。

 「UDトーク」という音声認識文字変換アプリを採用し、議場のマイクを使った発言を文字化する。傍聴席に設置したモニターに字幕を表示し、聴覚障害のある人も議場でのやりとりの内容が分かるようにする。アプリの使用料は初年度のみ36万5千円。次年度から31万6千円。

 市議会傍聴席ではこれまで、車いすスペースを設けたり、職員が視覚障害者を案内したりするなどしてきたが、聴覚障害者の傍聴を補助するような設備はなかった。

 新庁舎建設に伴うバリアフリー化を考える中で、市は昨年10月、アプリの性能を試す模擬議会を開いた。市職員や市議、聴覚障害者ら約40人が参加。原稿を読む場面ではほぼ正確に文字化し、質疑応答では多少の誤変換はあったものの、答弁の大枠をつかむことができたという。市議会事務局は「少しでも多くの人が議会に参加できる環境になれば」と導入を決めた。

 佐賀県聴覚障害者サポートセンターによると、唐津市に聴覚障害者は662人いる。同センターの伊東康博センター長は「聴覚障害者にとって文字情報は分かりやすく、情報保障の面からも大変いい取り組み。これを機に他自治体にも広がってほしい」と期待を寄せた。

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