創業明治31年の和菓子屋「開花堂」=唐津市本町

■伝説ちなんだ銘菓「さよ姫」

 唐津市本町にある和菓子店「開花堂」は1898(明治31)年創業の老舗です。社長の九鬼恭子(くき・きょうこ)さん(66)と3人の娘やスタッフが切り盛りしています。上品かつ、ぬくもりを感じさせる手作りの菓子類が落ち着いた店内に並んでいます。
 

看板商品の一つである干菓子の「さよ姫」

初代は平川徳市さん。本店を構えるこの地で創業しました。一時、途絶えた時期もありましたが、1965(昭和40)年に同市北城内で徳市さんの次男、九鬼勉さんが店を再興。76(同51)年には勉さんの長男章人さんが京都で修行し、本町店での営業を再開。現在、開花堂で扱う多くの商品を生み出しました。章人さんは2010年に亡くなりますが、妻恭子さん、長女怜子さん、次女充代さん、三女英子さんが菓子作りを受け継いでいます。
 看板商品の一つである干菓子の「さよ姫」。干菓子とは水分の少ない乾燥した和菓子のことを指します。高級食材の和三盆糖を使い、さまざまなかわいらしい貝の形をしています。口に入れるとほんのりと上品な甘さが広がります。
 「さよ姫」は唐津らしい干菓子を作ろうと勉さんが開発しました。徳市さんが使っていた木型を参考に、型を作り直したそうです。干菓子はその日の天気、湿度を考慮して、粉を混ぜる際の水分量調整に気を使います。水分が少ないため日持ちするのも特長です。佐用姫伝説に思いをはせながら、茶席や土産に喜ばれている逸品です。
 改元を記念した新製品「上用万十」は山芋を用いたしっとりとした味わいで、「さよ姫」を入れる小箱にも花柄のモダンなデザインを近く採用するなど、開花堂の伝統を守りながら新たな試みにも挑戦しています。恭子さんは「お客様のおいしいの言葉を励みに、これからも頑張っていきたいですね」とにこやかに語りました。

◆MENU

さまざまなお菓子が並ぶ開花堂の店内

 「さよ姫」は25個入り小箱が一つで864円。2、3、4、6箱入りも販売。新商品の「上用万十」は4個入り432円、10個入り1080円。抹茶と上生菓子のセット(500円)を店内で味わうこともできます。(価格は税込み)
 

 

JR唐津駅には茶亭「開花堂」も構えています。菓子販売はもちろん、喫茶スペースではカレーやうどんなどの軽食も楽しめます。営業は8時半から18時半。

=DATA=

[住]唐津市本町1889-2
[電]0955(72)5750
[営]9:00-17:00
[休]不定休
[P]なし
 

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