設置されたカメラが動作を認識し、音声で注意を喚起するシステム=佐賀市本庄のオプティム・ヘッドクォータービル

 高齢者を電話で現金自動預払機(ATM)に誘導し、振り込み操作を指示する還付金詐欺などを防ぐため、佐賀銀行は6月からAI(人工知能)カメラを利用した「ATMコーナー監視システム」を導入する。システム開発のオプティム(本店・佐賀市)の画像解析技術を活用し、通話しながら操作する利用者に、注意喚起のアナウンスをして被害を予防する。画像解析による監視システムの実働配備は全国で初めて。

 戦略的包括提携を結んでいるオプティムと昨年7月から実証実験に取り組んでいた。店舗外にある無人ATMコーナーを対象に、10カ所以上に設置する。スマートフォンや携帯電話で通話中であることを検知し、「携帯電話を使用しながらの利用はご遠慮ください」と音声で警告し、その際の画像を記録する。

 佐賀銀行とオプティム、佐賀県警は「AI・IoT(モノのインターネット)を活用した犯罪抑止のための連携協定」を結んでおり、万一、事件が発生した場合は記録画像を利用して摘発に役立てる。

 導入費用は約3千万円。画像解析技術を応用し、ATM周辺に忘れ物をした際にアナウンスが流れる機能も追加予定で、2社共同で特許を出願している。今後、詐欺犯罪の現金の引き出し役など不審者の行動を検知し、犯罪防止につなげる手だても検討していく。佐賀銀行の坂井秀明頭取は「まずは予防に生かし、効果を検証しながら有効な機能や活用法を研究したい」と話している。

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