麦秋の寺

 全国でも有数の麦の生産地であるふるさと佐賀は、麦秋の季節を迎えていた。青い空に白い雲が流れ、黄金色に波打ちながらキラキラと輝く麦畑。その密度のある彩りの豊かさは、地平の明るさを広げていく。ツバメも初夏の風を切るように飛び回っている。

 麦畑の視線の先には、大きい屋根の本堂と庫裡のある寺が見える。その寺は臨済宗南禅寺派西福寺。開山は、江戸時代中期元禄16(1703)年というから、300年以上の歴史のある古刹(こさつ)である。

 この寺の住職香上憲造禅師は、佐賀市本庄町袋の城南保育園の理事長でもある。このほど園舎が新しくなった。「みんなみんな仏の子、これからの時代、望みは子どもたちですよ。」と新しい時代の保育への思いを熱く語られた。一人一人の子どもの「育ち」のために。(山田直行・佐賀女子短期大学名誉教授)

このエントリーをはてなブックマークに追加