デザインした紅茶のパックを手に持つ江副朱華里さん=武雄市の洋菓子店デタント

江副さんが色付けを担当した焼き菓子用の棚

 武雄市の洋菓子店「菓子職人の小屋デタント」に、佐賀県産木材を生かしたデザイン棚と絵本が展示されている。佐賀市の障害者支援センターSAKURAで働く江副朱華里(あかり)さん(22)が、棚の色付けと絵本制作を担当した。色鮮やかで温かみがあり、来店客に好評だ。

 棚は、県が県産木材のPRを目的に昨年10月、コンペを開催。最高評価を受けた江副さんを色付けの担当に決めた。

 「絵が大好き」と明るく笑う江副さんは知的障害がある。幼い頃から、独特の色使いでうさぎや猫などの絵を描いてきた。棚の色付けをする前、動物と過ごす絵本を描き、デザインのイメージを膨らませた。

 県産の杉を使った棚板は3枚あり、1枚の大きさは幅約2メートル、奥行き41センチ、厚さ4センチ。約1カ月かけ色鉛筆で直接絵を描いた。淡い色合いから浮かび上がる木目は温かみがあり、カラフルなデザインの中には大好きな動物を忍ばせるなど、童話の世界を感じさせる。

 棚には焼き菓子のほか、江副さんがパッケージをデザインした紅茶なども並び、人気商品だという。同店の相森真一代表は「店内に温かみが増し、客からも好評。絵にほれ込み、作品のリースをお願いしたほど」と話す。店頭には毎月、江副さんの絵画が飾られ、5月は「令和」の文字が来店客を迎える。

 現在、江副さんはパラリンアート世界大会に応募する作品を制作中。同センターの角田美樹副施設長は「一般のコンペに参加したのは初めて。障害者としてではなく、一人のアーティストとして能力を評価されたことがうれしい」と話している。

 棚のデザインの基となった絵本も展示している。6月末まで。

このエントリーをはてなブックマークに追加