地図や気象データを囲み、避難指示などについて話し合う参加者たち=佐賀市のほほえみ館

地図や気象データを囲み、避難指示などについて話し合う参加者たち=佐賀市のほほえみ館

 地域の自主防災組織のリーダーなどを担う防災士と市町の防災担当職員が、気象データを見ながら避難指示を出すタイミングなどを考えるワークショップが25日、佐賀市のほほえみ館で開かれた。参加者は台風が迫る町の“防災課職員”になりきり、町の地図や気象データを囲んで活発に意見を交わし、避難指示発令の見極めの難しさなどを実体験した。

 大雨シーズンを前に、佐賀地方気象台が県・市町、県防災士会と連携して初めて開き、県防災士会のメンバー、市町の防災担当職員ら約40人が参加した。

 参加者はグループに分かれ、気象台のウェブサイトから取得できる気象データなどを基に対応を協議。避難指示をいつ出すべきか、住民のだれに、何を伝達すべきかなどを話し合った。

 進行役の防災気象官は、避難指示を迷う際「今より状況が悪くなるか」の判断材料として、注意報が警報になる変わり目や、川の上流域の水位や雨量のチェックなどをアドバイスした。

 参加者は「どこから情報を得るかを決めておき、指示を出す基準値も決めておく必要がある」「限られた時間でメールやケーブルテレビに情報を出し、消防団などへ連絡するのは難しい。要員の準備や情報を一斉発信できるシステムが要る」などの意見も上がった。

 溝上良雄台長は「地域の状況ごとに答えは一つでなく、多様なパターンがある。行政担当者と防災士が共に考えた意義は大きく、対応力のプラスになる」と講評。防災士の林眞敏さん(79)=上峰町=は「いつもは地域住民に向けての活動だが、趣向を変えていい経験になった」と話していた。

このエントリーをはてなブックマークに追加