「たたら造り花器」(高さ27センチ、幅47センチ、奥行き20センチ)

傘寿記念の個展を開いている宮尾正隆さん=佐賀市の高伝寺前村岡屋ギャラリー

 佐賀大学名誉教授で陶芸家の宮尾正隆さん(80)=佐賀市=が、傘寿記念の個展を佐賀市の高伝寺前村岡屋ギャラリーで開いている。30代の実験的な作品から、板状の粘土を組み合わせる近作まで約50点を集めており、作家の歩みをたどれる。26日まで。

 個展は2年ぶり。2018年に日本現代工芸展に出品した「たたら造り花器」(高さ27センチ、幅47センチ、奥行き20センチ)は、板状の粘土を組み合わせた箱形。表面に波のようなゆるやかな文様を刻んだ。近作は花入れや茶わんなど実用性を重視している。

 60代に制作し、大英博物館に収蔵された作品と同じモチーフの「青白磁波壺」(直径45センチ、高さ30センチ)。広口の壺の側面に波形の文様を刻み、色合いにアクセントを与える。40歳ごろの大皿「湖と森」(直径38センチ、高さ14センチ)は日本新工芸展入選作。大皿を湖に見立て、側面を森の色合いに塗り分けた。30歳ごろの「円」(高さ40センチ、幅・奥行き32センチ)は箱形で、表面に円を浮き彫りにし、釉薬をかけずに磨き上げた。

 宮尾さんは「年齢とともに、作品が“静か”になってきた。体力が落ちて大作は難しいが、日常的に使ってもらえる作品を作り続けたい」と話す。

 宮尾さんは佐賀大美術工芸専攻修了。佐賀大のほか、中国・首都国民大や韓国・江南大でも指導に当たった。03年に「水辺の窯」を開き、作家活動を続けている。日展会友、日本現代工芸本会員。

 ▼「傘寿記念 宮尾正隆作陶展」は佐賀市の高伝寺前村岡屋ギャラリーで26日まで。電話0952(24)5556。

このエントリーをはてなブックマークに追加