原子力規制委員会は、九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の使用済み核燃料の貯蔵容量を増やすため、特殊な金属容器(キャスク)に入れて空気で冷やす「乾式貯蔵」と、貯蔵プール内にある核燃料の間隔を詰めて保管スペースを増やす「リラッキング」を併用する九電の方針を認めた。今後、この申請内容について審査する。

 使用済み核燃料保管について九電は、六ケ所再処理工場(青森県)への搬出を見込み、搬出までの間はリラッキングで容量を増やしたプール内での保管と合わせ、乾式貯蔵施設を新設し貯蔵する計画を申請。規制委の審査会合では、一定期間プールで冷却した燃料を原則、乾式貯蔵施設で貯蔵する方針を説明していた。

 22日の定例会で更田豊志委員長は「この(九電の)方針で審査を進めてもらいたい」と述べた。

 その後の定例会見では、使用済み核燃料の取り扱いに関し「九州電力の場合でいえば、15年以上(プールで)冷却したものをなるべく速やかに乾式に移すことが好ましい」とし、プール内保管は一時的なものにとどめるべきとの考えをにじませた。

 プール内の使用済み核燃料貯蔵量が増えるリラッキングを巡っては、田中俊一前委員長が安全性の観点から否定的な見解を示していた経緯がある。

 計画が認められれば、乾式貯蔵施設は27年度に運用開始、リラッキングは24年度工事終了の見通し。六ケ所再処理工場への搬出など九電の見込み通りとなった場合、貯蔵容量に占める貯蔵量の割合を37年度までにピーク時(21年度)から約3割削減できるとしている。

 九州電力東京支社は「審査が進んでいると認識しており、今回が大きな節目とはとらえていない」とし、県原子力安全対策課は「リラッキングも乾式(貯蔵)も前例がないわけではない。審査されていく中身を注視していく」と話した。

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