相撲が「国技」と言われるようになったのは110年前の1909(明治42)年、両国に常設館ができてからだ。それまで勧進(かんじん)相撲として寺や神社に小屋を設け興行していたが、屋根のある常設館は画期的だった◆名称は当初「常設館」としていたが、開館の起草文に当時の文士が「相撲は日本の国技なり」と書いたのを角界幹部が気に入り、「国技館」と呼ぶようになった。これが「相撲=国技」の始まりである(藤井青銅著『「日本の伝統」の正体』)。土俵は永禄年間に織田信長が発案したという説がある。相撲好きで知られた信長らしいエピソードだ◆この「国技」をトランプ大統領が観戦する。夏場所千秋楽の26日、升席のかなりのスペースを占めるというから警備たるやどうなることか。彼自身、結構な巨漢だけに小兵炎鵬の豪快な相撲に驚いてみせるパフォーマンスが目に浮かぶ◆大相撲では5年ほど前、元ビートルズのポール・マッカートニーさんが九州場所を観戦。翌日の福岡市でのコンサートで四股をふむ仕草を見せ、観客を大いに喜ばせたことがある◆令和初の国賓となるトランプ大統領。安倍首相にとっては参院選前に蜜月ぶりをアピールする機会になろうが、いったい訪問の主たる目的は何か。観戦後の炉端焼き店で「ごっつぁんです」とけむに巻かれるだけでは困る。(丸)

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