直接触りたい風景を描き、動画と併せて楽しむ個展を開いている石丸圭汰さん=佐賀市白山のトネリコ・カフェ

動画に登場する棒の先端。人肌をイメージし、シリコンを塗っている

 佐賀大学芸術地域デザイン学部で西洋画を専攻する石丸圭汰さん(4年)が、風景画と動画を融合した個展を開いている。田園や大学の構内など、触れてみたい情景を描写。さらに描いた地点から、棒を使って対象に触れる“行為”を撮影した動画を併せて楽しむユニークな企画だ。

 企画のアイデアは地元の北九州で車の後部座席から見た桜の木から生まれた。「近づいて花弁などに触れてはみたものの、違和感を覚え、途端に興味がなくなった」。本当に触りたかったのはあくまでも、車内から眺めた空間そのものだったからだ。

 作成した風景画は、佐賀市の麦畑や大学の廃品置き場、自宅の庭先などを優しいタッチで描いた5点。自ら出演する動画は9分間で、先端にシリコンを塗った長い棒を使って、描いた場所から対象に触れていく。

 「シリコンの弾力は人肌のイメージ。じかには触れられないけれど、触ろうとあがくことで欲求は満たされる」

 今春開かれた、国際アート見本市に作品が選抜されるなど注目を集める。「絵画に軸足を置きつつ、モチーフから得た印象を、素直に表現していきたい」。

 ▼個展「touch」は佐賀市白山のトネリコ・カフェで25日まで。問い合わせは同カフェ、電話090(1978)0993。

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