九州新幹線長崎ルートを巡り、自民党の谷川弥一衆院議員が「佐賀は韓国・北朝鮮のよう」と発言したことに対する受け止めを述べた山口祥義知事=佐賀市のホテルマリターレ創世

 自民党の谷川弥一衆院議員(長崎3区)が九州新幹線長崎ルートの整備見直し論議を巡る佐賀県の対応を韓国や北朝鮮に例えた問題で、佐賀県の山口祥義知事は20日、「例えとすると、適切ではなかったのではないか」と苦言を呈した。今後も長崎県側とは「しっかり向き合いながら誠意を持って対応していきたい」と述べた。

 山口知事は記者団から谷川氏の発言についての所感を問われ、「佐賀県は都市圏に近く新幹線効果が出ないが、在来線を活用する一点で長崎県と合意し、互いに知恵を出し合いながらやってきたことを(谷川氏には)ぜひ分かってもらいたい」と強調した。

 その上で、「県知事の後ろには県民が、国会議員の後ろには国民がいる。互いを尊重し合い、敬意を持ってお付き合いできたらいいと思う」と話した。

 この日、佐賀市で開かれた知事と県内全20市町の首長が意見交換する会合でも谷川氏の発言は話題に上り、唐津市の峰達郎市長は「韓国や北朝鮮に例える発言をどうして今の時期にできるのか」と非難。佐賀市の秀島敏行市長も「韓国、北朝鮮ではないと分かってもらうよう情報発信しないと変に理解されている」と述べた。

 4月26日に都内で開かれた長崎ルートを議論する与党検討委員会の非公開会合で、山口知事は未着工の新鳥栖―武雄温泉間での新幹線整備を「求めていない」と発言した。これを受け、検討委メンバーの谷川氏は佐賀、長崎両県の歴史的に密接なつながりに触れ「日韓のような関係ではなく、日台のような関係であってほしい」と述べた。徴用工問題や慰安婦問題に関する韓国の対応も例示しつつ、「もう少し情のある、相手の痛みが分かるような対応をしてほしい。考えを変えていただくわけにはいかないか」と訴えたという。

 さらに谷川氏は5月18日、フル規格で工事が進む長崎県内の現場を視察した際のあいさつで、佐賀県の対応を韓国や北朝鮮に例えて批判した。

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