双子や三つ子といった多胎児の出産、育児を支援するネットワーク「さが多胎ネット」が25日、佐賀県内に発足する。困難さや不安を伴いやすい多胎児の妊娠から出産、育児までを切れ目なく支える目的で、経験者や行政、医療、福祉の関係者が連携する仕組みづくりを目指す。

 従来の支援は佐賀、鳥栖、伊万里、唐津の4市にある双子・三つ子サークルによる当事者同士の支え合いが中心で、行政との連携は市町で差があった。

 さが多胎ネットは医療機関や行政に働き掛け、多胎児を育てている家庭や妊婦の情報を共有する。その情報を元に、育児経験者で「仲間を支える人」を意味する「ピアサポーター」の紹介につなげ、支援を県全体に広げる。全国には活動中の同様の組織が9団体あり、佐賀は九州では鹿児島に次ぐ発足になる。

 具体的な事業としてピアサポーターと妊婦の交流会や家族向けの啓発教室、出産後の家庭訪問、交流イベントを計画している。代表は双子を育てて2004年に佐賀市で双子・三つ子サークル「グリンピース」を立ち上げた中村由美子さん(53)が務める。

 多胎児の妊娠や出産は、妊娠高血圧症候群や早産の危険性が1人を妊娠するケースよりも高い。保健師や母子保健推進員らの支援が十分な効果につながらない場合、複数の子どもを同時に育てる特殊性から、保護者が悩みを抱え込むリスクもあるという。

 中村さんは「行政だけ、医療だけ、経験者だけでは十分な支援はできない。互いの連携が必要で、多胎児の親が『ここに相談すれば大丈夫』と安心できる団体にしたい」と話す。

 25日には設立総会を佐賀市のほほえみ館で開く。6月30日には同市のメートプラザ佐賀で開かれる日本多胎支援協会の第10回全国フォーラムに合わせ、さが多胎ネット発足記念の講演会もある。問い合わせは中村さん、電話090(2503)2564。

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