市道大財町北島線の改良工事で、これから伐採されるイチョウ並木。ナンジャモンジャに植え替えられる=佐賀市天祐の佐賀北高校付近

 佐賀市天神3丁目と新栄東3丁目を結ぶ市道「大財町北島線」の改良工事で、約1・8キロのイチョウ並木が姿を消す。「市の木」のイチョウを惜しむ声があるものの、盲学校など沿線の学校関係者や地元住民らを交えた5年前の論議で、落ち葉で点字ブロックが隠れる懸念や清掃の大変さが指摘されたため、市はナンジャモンジャ(ヒトツバタゴ)に植え替えていく。

 市道路整備課によると、沿線には市立図書館や佐賀工高、佐賀北高、新栄小、盲学校があり、朝と夕方の通勤、通学の時間帯は自転車の通行量が多い。歩行者との接触事故が起きないように、自転車通行帯と歩道を分離して整備する事業を2013年度から取り組んでいる。天神橋交差点から新栄小前交差点までの約1・8キロを22年度までに改良する計画で、事業費は7億1700万円。

 道路や街路樹については学識者や学校関係者、9地区の自治会長らでつくる検討会が、着工前年の14年5月から10月にかけて4回、論議した。学識者は「景観を守るためにイチョウ並木を残しては」「木陰ができるし、寒々とならないよう街路樹はあった方がいい」などと提言した。

 一方で沿線の住民らは、落ち葉の清掃に手間がかかる点を指摘し「雨が降ると、葉が道路にこびりつき作業が大変。ギンナンは臭うし、つぶれると滑りやすくもなる」などと樹種の変更を求めた。自転車が街路樹をよけて車道に出る懸念も示し、「事故を防ぐために高校の前には植えないで」という意見も出た。盲学校の関係者も「点字ブロックに落ち葉が積み重なると、機能しなくなる」などと述べ、黄色い落ち葉と点字ブロックが同じ色合いである点にも懸念を示した。

 こうした意見を受けて市は、点字ブロックの機能を損なわないように樹種を変更。成長が比較的に遅く、黄色くならないナンジャモンジャを選び、自転車の走行に支障が出ないように植栽間隔を従来より広げることにしたと説明している。

 工事は東側の天神橋側から進められている。道路整備課は「イチョウが伐採されるのを見た市民から連絡を頂くことがある」と、惜しむ声もあると説明しつつ「検討会では利用者の安全や、木々の管理を望む意見が多かったため、植え替えへの理解を求めている」と話している。

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