佐賀市と佐賀女子短大が作成した外国人向けの「ごみ出しガイド」。中央は作成に関わった留学生=佐賀市の同短大

 佐賀市は、佐賀女子短大(田口香津子学長)と外国人向けのごみ出しガイドブックを作成した。細かな分別、決められた時間と場所に出す日本特有のルールを分かりやすく五つの言語で解説している。改正入管難民法の4月施行で外国人の増加が見込まれる中、祖国と異なる社会のルールになじんでもらう多文化共生の取り組み。外国人の視点で編集されたガイド本は県内では珍しいという。

 これまで英語、中国語、韓国語に翻訳した「ごみカレンダー」はあったが、日本人目線の文章で情報量が多すぎて分かりづらかったという。女子短大の授業で、留学生を含む学生24人が外国人に分かりやすい内容と言葉遣いを議論し、「やさしい日本語」のガイドブックを作り上げた。それを佐賀市内に在住者が多い中国語、韓国語、英語、ベトナム語、フィリピン公用語のタガログ語に翻訳し、それぞれ300~700部作った。A4判オールカラー、12ページ。市役所や県国際交流協会などで配っている。

 ガイド本には、ごみカレンダーにない「ごみ出しのルール」を盛り込んだ。分別の種類、指定のごみ袋購入、収集日確認などを伝える。粗大ごみや家電は集積所に出せず、清掃工場や電器店で処分することにも触れる。日本はごみを埋める場所が少なく、資源の再利用が求められるなど「分別の理由」も紹介した。

 佐賀女子短大2年生のレスタルイスバスバス・デラクルーズさん(27)=フィリピン出身=は「ごみ袋をお金を出して買い、祖国の倍以上となる分別の数に当初は戸惑った。ガイドはごみを出すプロセスを絵や写真入りで説明し、分かりやすい」と評価する。

 佐賀市の在留外国人数は2015年以降、毎年10%程度増え続けている。市循環型社会推進課の担当者は「世界的には日本のように細かくルールを設けている国の方が少ない。文化的背景が違うからこそ、私たちが常識と思っていることを分かりやすく説明する必要がある」と強調する。出前講座の依頼も受け付けており、各国の言語でごみ分別を紹介する動画も制作している。

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