「独自の書を目指し、挑戦を続けていきたい」と話す富永將暉さん=小城市小城町の小柳酒造

 小城市の書家、富永將暉(まさき)(本名正樹)さん(70)の古希展が同市の小柳酒造で開かれている。小学3年生で習字を始めて60年。枠にはまらない自由な表現の墨絵や陶芸作品も並べ、「書家である前に人であれ」という恩師の教えを胸に、研さんを続けてきた書道人生をたどる。19日まで。入場無料。

 明治期や昭和初期に築かれた酒蔵に、小さな石に字を刻んだ篆刻(てんこく)から、地元の風景を漢詩にした幅4メートルの大作まで並べる。韻文の四字熟語で、書の手本となる「千字文(せんじもん)」を杯に記した作品もある。

 富永さんは小城高書道部を卒業した後、大東文化大在学中に前衛書道の第一人者、上田桑鳩(そうきゅう)(1899~1968年)から書を学んだ。上田が病に倒れるまでの1年間、師匠の自宅に週1回通い、筆を執った。

 フランスなど海外でも個展を開き、2002年には地元のプロ、アマチュアの芸術家による任意団体「天山ものづくり塾」を創設。国登録有形文化財の小柳酒造で絵画や音楽、陶芸作品の展示を続け、現在は市議としても活動する。

 「書は年齢を重ねるごとに円熟味が増す」と富永さん。多くの出会いに感謝し、「独自の書を目指して前向きに、楽しみながら挑戦を続けたい」と話す。問い合わせは富永さん、電話090(3900)3923。

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