サガン鳥栖の監督に就任し、抱負を語る金明輝氏(中央)。左は新主将の福田晃斗選手、右はサガン・ドリームスの竹原稔社長=鳥栖市北部グラウンドのクラブハウス

 リーグ戦10試合を終え、1勝1分け8敗で最下位に沈むサガン鳥栖。ここまでわずか1ゴールと危機的な得点力不足がクローズアップされるが、無失点に抑えた試合が2試合しかない守備にも不安を残す。金明輝(キン・ミョンヒ)新監督は攻守を同時に立て直すという難しいかじ取りを担う。

 得点力不足と不安定な守備に陥った理由として、チーム内の共通意識が熟成されていないことが挙げられる。

 なぜそうなってしまったのか。今季就任したカレーラス前監督は、プレシーズンのほとんどの試合を「4-3-3」の攻撃的な陣形で臨んだ。ただ、攻撃力の高い名古屋との開幕戦で、それまでほぼ試したことがなかった守備的な陣形を取り、0-4で大敗。その後も相手によって戦い方を変えたため、チームとしての上積みが図れず、スタイルを確立できなかった。

 選手からは、「カレーラス監督の目指すサッカーを吸収したい」と前向きにとらえる声があった一方、試合を重ねるにつれ、「監督は何をしたいのか、戦術がないのかと感じてしまう。練習中に明確な指示もない」と不安視する声もあった。

 7日の就任会見で「相手主導ではなく、常に僕たち主導でサッカーをしていく」と指針を示したが、これは攻撃だけでなく、勇気を持って最終ラインを上げるなど守備面の改革も念頭に入れた言葉だ。時間はかかるかもしれないが、目指すところに対してぶれずに取り組み、共通意識を育んでいってほしい。

 

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