10連休の期間中、多くの家族連れでにぎわった吉野ケ里歴史公園=4月27日

 天皇の代替わりに伴う10連休で、佐賀県内の観光地や商業施設は例年にないにぎわいを見せた。ただ、前半は人出も売り上げも伸びた一方で、後半は一部で客足が鈍ったり、買い控えの動きもみられ、動向の変化を「読めなかった」とする声も。「令和」スタートに合わせた婚姻届提出が相次いだ自治体の中には「想定外の多さ」と驚く担当者の姿もみられた。

▽観光地

 吉野ケ里歴史公園(神埼市郡)には、昨年同時期より約2万1000人多い約12万8千人が訪れ、入園無料の5月1日には1万2700人が集中。主に九州からの家族連れが多かった。佐賀市三瀬村の観光牧場「どんぐり村」も約2万4千人を集客。福岡市内から絶え間なく来場し、昨年の連休期間中よりにぎわった。

 嬉野温泉(嬉野市)の宿泊施設の稼働率は連日95%超を記録。「長崎県内の観光客から連日、空室の問い合わせが殺到した」と観光協会はほくほく顔。武雄市の県立宇宙科学館も前年同期比約8千人増の約3万3千人が来館したが、前半に集中し後半は伸び悩んだ。「期間中の客足の変化は想定外だった」とも。

▽商業施設

 ゆめタウン佐賀(佐賀市)は昨年に比べ、連休全体で来客数は約5%、売り上げは約10%増加した。「前半で予算を使ったのか、後半は財布のひもが堅くなった」と同店。イオン佐賀大和店(同)も、来客数2%増、売り上げ8%増だった。前半は改元の祝祭ムードに加え、雨でレジャーを控えた買い物客も来店し「恵みの雨だった」。

 佐賀玉屋も令和スタートの福袋を販売した1日は、前年同日の2倍に迫る売り上げだった。ただ、その前後は例年並みに。担当者からは「休みが長いと遠出する傾向にあり、むしろ『3連休×3回』などの方がありがたい」との声も。鳥栖プレミアムアウトレット(鳥栖市)は前年同期比2桁増と好調だった。

▽自治体窓口

 令和初日の5月1日、佐賀市には112件の婚姻届が提出された。4、5月は月に約90件の届け出があるといい、「1カ月間の届け出がこの1日に集中した」。唐津市も同日、本庁舎と8つの市民センターで計55組が届け出た。「ここまで多いとは正直思わなかった。5月1日前後の入籍予定を、この日に合わせたカップルもいたようだ」と担当者は驚いた。

 佐賀市は、10連休明けの業務が集中する7日に備えて、5日に戸籍係の正職員8人全員が出勤。提出された書類の確認などを行っていたが「それでも(7日は)夕方までかかる」と担当者はため息をついていた。

▽交通事故・渋滞

 4月27日から5月6日までに県内で起きた人身事故は、前年同期に比べ38件少ない75件で、3割減った。うち死亡事故は1件(同1件増)。県内の高速道の渋滞は、10キロ以上が計6回。5月3日に九州自動車道下り線で基山パーキングエリア付近を先頭に19・3キロが最長だった。前年と比べ1回少なく、前年あった20キロ以上の渋滞はなかった。「原因はよく分からない」と担当者。連休の長期化による交通量分散化の可能性も考えられる。

このエントリーをはてなブックマークに追加