盛泰子・伊万里市議

 4月の伊万里市議選で8回目の当選を果たすことができた。平成5(1993)年の初当選から26年。生活者の視点を大切にし、議会と市民の距離を縮めようと取り組んできたが、投票率は下がり続けた。今回も過去最低の61・93%で、平成の間に25ポイントも低下しており、憂慮している。

 政治への無関心が広がる原因は議会にもある。以前、浅野史郎・元宮城県知事が地方議会について、「あなたの市の議会が明日なくなると聞いて、『それは困った』と思う住民はいないのではないか」と厳しいことを言った。そこには、議会の役割を住民に理解してもらう努力が足りない、という指摘も入っていると思う。伊万里市議会では議会便りを充実させたり、一般質問の動画配信をしたりしているものの、首長側と比べると情報発信量は格段に少ない。

 議会への理解を深めてもらうことは、議員のなり手不足の問題を考える上でも必要になる。議会開会中の議員活動では一般質問に注目が集まるが、議員を長く続けていると、議案質疑もそれ以上に大事だと気付く。また、自治体の業務が複雑化する中、議員は閉会中もしっかり勉強しないといけない。だから私は、「兼業制限の緩和」や「夜間、休日議会の開催」が有効な対策になるとは考えない。個人的には、会社員が選挙で落選しても復帰できるような保障制度があればいいと思う。

 昨年5月に候補者数の男女均等を目指す法律が施行されたこともあり、今回の統一地方選では女性議員の当選者が増えた。しかし、佐賀県内の地方議員に占める女性の割合は1割に満たない。まずは、法律の対象である政党が率先垂範すること。ほかには、アバンセ(県立男女共同参画センター)などが主導して女性の政治スクールのような場をつくってほしい。

 議会は社会の縮図であるべきで、男女だけでなく年齢もいろんな層がいた方がいい。私は議会の慣習よりも市民感覚を大切にして、違和感があれば必ず声を上げてきた。多くの人にとって耳障りでも、多様な意見が入ることで議会は活性化する。

 人口減少や高齢化で地域の基盤が揺らぎ、行政サービスの縮小も迫られる中、住民と行政をつなぐ地方議会の役割は増している。また情報化の進展により、全国の地方議員と連携しながら地域の問題に取り組めるようになった。「地域を守りたい」「社会を変えたい」との思いがある若者は、政治の世界に挑戦してほしい。

このエントリーをはてなブックマークに追加