連合佐賀が開いたメーデーの集会。国民民主党と社民党の県連幹部(右側)が壇上に並んだが、参院選候補予定者の紹介はできなかった=4月27日、佐賀市のどん3の森

古川康衆院議員(左)の国政報告会に出席する山下雄平参院議員。必ず衆参同日選の話題が出る=4月29日、唐津市浜玉町

■同日選も視野、各党嘆き

 

 今夏の参院選佐賀選挙区(改選数1)の構図が固まらない。自民党の現職と共産党の新人が立候補を表明しているが、国民民主党の候補者選びが難航し大幅に遅れている。有力視される7月4日の公示まで残り2カ月。衆参同日選の観測も広がる中、各党は統一地方選の疲れを取る間もなく、夏の決戦に向けて準備に追われている。

 「衆参同日選挙を見越して、古川さん、岩田さんとの(一緒に写った)二連ポスターを作っています」

 再選を目指す自民公認の山下雄平氏(39)は、佐賀1区が地盤の岩田和親、2区が地盤の古川康両衆院議員(いずれも比例九州)が開く国政報告会に可能な限り足を運ぶ。参加者からは必ず同日選の話題が出る。首相側近の消費税増税延期発言が発端で臆測が広がった。7月4日公示、21日投開票を想定し、決起大会会場の確保などを進める。「いざ同日選になれば、衆院選候補との合同大会に切り替える」と陣営関係者。

 今年は12年に一度、統一地方選に参院選が続く「亥年選挙」。2007年の前回は、県内で参院選20連勝を誇った自民が民主に敗れ、全国的にも大敗した。動員型の組織選挙を展開する自民に「選挙疲れ」の影響は大きいとみられる。山下氏の陣営は連休最終日の6日に事務所開きをするが、「『また選挙か』という声を聞く。なかなか『来てくれ』と言いにくい」と頭を悩ませる。

 一方、候補者が決まらない国民民主。4月27日、支持団体の連合佐賀が佐賀市でメーデーの集会を開いた。あいさつした青栁直会長は「早急に擁立が図られるように、引き続き政党に求める」と焦燥感をにじませた。共闘姿勢を取る社民党県連の幹部も「戦う相手は見えているが、共に戦う人物はまだ見えない」。統一地方選、メーデーと候補者の周知を図る絶好の機会を失ったことを嘆いた。

 候補者選定を巡っては、国民県連代表の原口一博氏(衆院佐賀1区)と県連オブザーバーの大串博志氏(同2区、無所属)が複数の人物に接触してきた。原口氏は4月中旬、報道陣に「連休前には方向性を出す」と述べたが、発表には至らなかった。出馬を打診していた多久市長の横尾俊彦氏(62)との交渉も進展はない。県連関係者は「野党の支持率が低迷し『1強多弱』の状況が変わりそうになく、有力者ほど尻込みする」と不利な風向きも擁立難航の理由に挙げる。

 同日選になれば不安要素も多い。現在、大串氏は無所属で、このままでは比例復活のないリスクを抱える。国民県連の関係者は「大串氏が国民と異なる政党に所属した場合、共に参院候補を支えられるのか。野党がバラバラでは責任の所在や主導権争いなど、複雑な問題を抱える」とみる。

 こうした状況にもかかわらず、自民党本部は佐賀選挙区を重点的なてこ入れが必要な「激戦区」に指定した。党関係者は「原口、大串という強力な野党議員がいることや、個別の政治情勢を勘案した」と話す。

 大森斉氏(63)を擁立する共産党県委員会。今田真人委員長は野党共闘による統一候補を念頭に、「事務所開きは予定していない」と配慮を見せる。同日選の場合も「佐賀は野党が衆院選挙区の議席を持っている。そこに勝手に擁立するわけにはいかない」と状況を見守る。

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