改憲反対を訴えてデモ行進する参加者=佐賀市駅前中央

日本の海洋資源や外交に触れ、憲法改正について述べる山田吉彦東海大海洋学部教授=佐賀市文化会館

 新元号の令和になって初めての憲法記念日の3日、佐賀県内でも護憲派と改憲派がそれぞれ集会を開いた。安倍晋三首相が2020年の改正憲法施行を目指す中、中国や北朝鮮などの東アジア情勢を踏まえて改憲を支持する主張や、戦後から平成まで続いた平和をたどりながら戦争放棄を定める憲法9条の堅持を求める訴えが繰り広げられた。

 市民団体の「戦争をさせない佐賀県1000人委員会」は佐賀市のメートプラザ佐賀で講演会を開き、約320人が参加した。河上暁弘広島市立大准教授(憲法)は「現行憲法は無謀な戦争や人権侵害を二度と繰り返さないという切実な要求が盛り込まれている」との認識を示しつつ、「元号が新しくなったムードに流されず、冷静な議論が求められる」と呼び掛けた。

 自衛隊を9条に明記する安倍首相や自民党の案に触れ「9条の下で自衛隊は軍事面を抑制され、今の平和につながっている。明記すると歯止めがなくなってしまう」と指摘した。参加者は市街地でデモ行進し、「平和憲法の改悪を許さない」と気勢を上げた。

 憲法改正を訴える市民団体「佐賀県第一区・第二区国民投票連絡会議」は、山田吉彦東海大海洋学部教授の講演会を佐賀市文化会館で開いた。約250人が参加し、日本の外交や海洋資源の視点から今後の憲法の在り方を考えた。

 山田氏は、日本は排他的経済水域(EEZ)が広く、次世代資源として注目されるメタンハイドレートなど海底資源も豊富であることを説明。「国民が幸せに生きていくために海を守る態勢が必要。憲法を改正し、国の威厳を世界にアピールすることが求められる」と強調した。北朝鮮による日本人拉致問題なども挙げ「早く憲法改正に目を向けていれば、合理的に国を守ることができていたかもしれない」と述べた。

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