夫婦が互いをどう呼ぶか気になる。「ねえ、ほら」とか「おい、ちょっと」とか。もちろん名前で呼ぶ人も多かろう。きょう即位する新天皇陛下は新皇后雅子さまを「雅子は」「雅子が」と記者会見のたびに呼ばれ、「仲がいいな」といつも感じてきた◆15年前、体調を崩して静養中の雅子さまについて「雅子のキャリアや人格を否定するような動きがあったことも事実です」と述べられたことがあった。思い切った発言で周囲は戸惑ったようだが、それは妻の体調を気遣う夫としての思いやりからだったろう。雅子さまを守ろうとする姿勢は共感を得たのではないか◆〈雲間よりさしたる光に導かれわれ登りゆく金峰きんぷの峰に〉。今年の歌会始での歌だ。高校1年の夏に山梨と長野の県境にある金峰山に登った時の印象を詠まれた。そこには新時代を担う覚悟がにじむ◆そして59歳の誕生日を迎えられた今年2月。「国民に常に寄り添い、共に喜び、共に悲しみながら象徴としての務めを果たしたい」と述べられ、雅子さまについても「できる限り力になり、支えていきたい」と共に歩む姿勢を示された◆即位の関連行事は11月まで続く。新陛下はこれまで以上に雅子さまの体調を気遣いながらの公務となろう。いよいよ始まるお二人の「令和」の旅。寄り添う姿はきっと国民の励みとなるはずだ。(丸)

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