過重労働でうつ病を発症したなどとして、佐賀県立高校の50代男性教員が県に慰謝料など約920万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、佐賀地裁は26日、過重労働は認めず請求を棄却した。学校だよりに教員の病気休暇を記載してウェブサイト上でも閲覧可能にしたことに対しては「本人の同意なく、みだりに公表することは許されず、違法」と判断して県に10万円の支払いを命じた。

 判決によると、教員はうつ病と診断されて2011年2月から3カ月間、病気休暇を取得し、同年5月から1年9カ月間は病気休職となった。学校は11年4月の学校だよりの転出者欄に教員名と病気休暇を載せて、生徒に配布した。学校だよりは翌12年8月から5カ月間、学校のウェブサイトに掲載された。

 達野ゆき裁判長は判決理由で、「個人の健康状態、心身の状況、病歴などは通常他人に知られたくない情報で、不利益を生じさせうる」と指摘。県側が主張した掲載の必要性や正当性などを退け、「公表によって精神的苦痛を受けたと認められる」と結論付けた。

 一方、教員側が主張していた学校の安全配慮義務違反や業務と発症との因果関係などは認定しなかった。

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