排水門(奥)の開門を訴え、潮受け堤防上を行進する漁業者ら。左は調整池=27日、長崎県諫早市

 国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、潮受け堤防排水門の開門差し止めを命じた長崎地裁判決に国が控訴しなかったことを受け、佐賀など4県漁業者らが現地で抗議集会を開いた。約400人が諫早市の堤防管理棟前に集まり「水門開放」と旗を掲げて行進しながら「宝の海を返せ」と怒りの声を上げた。

 「ギロチン」と呼ばれた1997(平成9)年4月14日の堤防閉め切り以降、タイラギなど有明海の二枚貝の漁獲量は大幅に減少し、漁業者は開門を求めて提訴していた。2010(平成22)年に福岡高裁が開門を命じ、国は上告を断念して判決が確定。国は開門する義務を負っていた。

 一方で、開門反対の干拓地の営農者らが対抗して提訴し、長崎地裁は17(平成29)年4月の判決で開門の差し止めを認めた。国側は控訴せず「開門しない」と表明した。

 その後、国が起こしていた請求異議訴訟で、福岡高裁が18(平成30)年7月、漁業権の期限満了による消滅で、漁業者側の開門請求権は消滅したと判断。開門問題は「非開門」に傾いたが、判決は各方面から批判が上がった。敗訴した漁業者側は、最高裁に上告している。

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