彩り豊かな水彩画「山里晩秋」

独立展に出品した抽象画「帰郷の頃」(アクリル、F200号)

風景画を集めた個展を開いた抽象画家の北島治樹さん=佐賀市本庄町の高伝寺前村岡屋ギャラリー

 独立美術協会会員の抽象画家北島治樹さん(69)=佐賀市=が、山里をテーマにした水彩画の個展「水彩風景-帰郷の頃」を、佐賀市の高伝寺前村岡屋ギャラリーで開いている。ぬくもりある色調に彩られた独自の抽象画を生み出す、発想の“源泉”に当たる風景画約30点を集めた。F200号の抽象画の大作1点と併せて展示しており、創作の過程がうかがえる。

 北島さんは抽象画を生み出す過程で数多くの里山をスケッチするが、通常は発表していない。今回の個展のために、取材用スケッチブックの中から書き起こして彩色した。阿蘇や秋月、広島など各地の里山を彩り豊かに描いている。具象作品を集めた個展を県内で開くのは10年ぶり。

 スケッチから抽象画を生み出す過程を、北島さんは「いくつものスケッチから得たイメージが混じり合って、ひとつの抽象作品がまとまっていく」と解説する。秋から初春に描いたスケッチが中心で「冬枯れなどと言われるが、実は自然界の色数は秋から春先までにかけてが豊か」という。

 唯一の抽象画「帰郷の頃」は2016年の独立展出品作で、風景画とは色合いの温かみが共通する。北島さんは「抽象作品を交響曲だとすれば、スケッチは口笛のようなもの。抽象画家が普段、何を見ているかを知ってもらいたい」と話している。

 ▼「北島治樹個展-水彩風景 帰郷の頃」は28日まで、佐賀市本庄町の高伝寺前村岡屋ギャラリー。電話0952(24)5556。

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