昨年6月に死亡事故が起きた於保踏切。自動車通行が禁止となり、看板やポールが設置された=小城市三日月町

 2018年6月に小城市三日月町のJR長崎線於保踏切で列車とワゴン車が衝突し、車を運転していた20代女性が亡くなった事故を巡り、運輸安全委員会は25日、事故調査報告書を公表した。踏切は警報機と遮断機のない「第4種踏切」で事故の危険性が高いと指摘、JR九州など関係機関に踏切の早期廃止など対策の実施を求めている。

 事故は昨年6月16日午後5時50分ごろ発生。JR長崎線の下り普通列車が、同市牛津町の福﨑美紀さん=当時(29)=のワゴン車の運転席側に衝突し、福崎さんは搬送先の病院で死亡が確認された。

 報告書によると、於保踏切の幅は約2メートル、長さは14メートルで、列車が通過する最高速度は115キロ、鉄道交通量は1日180本。踏切を渡る車両は自転車を含め1日23台で、歩行者は1日7人としている。

 安全性については「踏切の幅が狭いため、自動車運転者は慎重に通行することに注意が向き、極めて低速で通行することになる。複線の線路を渡るため車が渡りきる時間も長くなる」と分析。1997年以降、同じ踏切で本件も含め計4件の事故が起きていることから「危険性が高い」とし、JR九州や小城市などに対し、踏切廃止や保安設備の整備に向けた協議を進めて具体的な取り組みを実施することを求めた。

 また、長崎線の鳥栖-肥前山口間には、於保踏切のほかにも第4種踏切が5カ所あり、列車の通過速度や交通量、踏切の長さなどから同様の危険要素があると指摘、対策を促した。

 事故を巡っては、JR九州や小城市、地域住民の協議で、於保踏切の自動車通行禁止を決定。昨年9月に通行禁止の看板とポールを設置し、廃止などに向けた協議を進めている。

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