味がよく値頃感のある定食が人気の「食事処かささぎ」。障害当事者が働く場として定着し、10周年を迎えた=佐賀市役所内

 障害者就労支援のB型事業所「かささぎの里」(鳥越景行施設長)が営む佐賀市役所内の「食事処かささぎ」が22日、開業10周年を迎えた。ボリュームと値頃感のある定食が人気を呼び、市職員だけでなく近隣の住民や会社員も固定客になっている。知的障害がある当事者がレジ打ちや接客、配膳などを担当し、社会との接点を広げる場にもなっている。

 メニューは約30種類あり、1日限定65食で提供する日替わりの「サンキュー定食」(390円)、生野菜たっぷりのシシリアンライス(600円)が人気。日替わりの中華定食(600円)を調理する明石信チーフ(44)=中国出身=は「忙しい職員のために早く出せる献立を心掛けている。日本人向けにアレンジしている」と工夫を語る。

 店内で働くのは20~40代の7人。レジ打ちやご飯の配膳、食器洗いなど業務を細かく分け、10日分の担当表を貼り出すなどして働きやすい環境を整える。支援員2人が見守りながら、それぞれの適性が生かせる作業に取り組んでいる。

 2009年の開業時から働く石田紀美子さん(35)は「4年ほどでレジ打ちを間違えなくなった。接客、配膳をもっとうまくなりたい」と笑顔を見せる。田辺里美店長代理(35)は「みんなができることを時間をかけて伸ばし、今ではほとんどの仕事を安心して任せられる。責任感もあり頼もしい」と目を細める。

 22日は10周年を記念し、先着200人に手作りクッキーを手渡し、汁物に紅白の白玉団子を入れた。市職員(32)は「元気な声が響き、いつも活気がある。親しみのあるメニューばかりで安くておいしい。これからも続けて」とエールを送った。

 

このエントリーをはてなブックマークに追加