池袋の暴走事故で亡くなった妻の松永真菜さんと長女莉子ちゃんの遺影を前に記者会見する夫で父親の男性=24日午後、東京都千代田区

 池袋の暴走事故で亡くなった松永真菜さんと莉子ちゃんの遺族の男性が会見冒頭で読み上げた訴えの全文は次の通り。

 事故現場の献花台に、あふれるほどの花を手向けてくださった皆さま、妻と娘に寄り添い、心を痛めてくださっている皆さまの温かい心に感謝しています。最愛の妻と娘を突然失い、ただ、ただ涙することしかできず、絶望しています。

 娘がこの先どんどん成長し、大人になり、妻と私の元を離れ、妻と寿命が尽きるまで一緒にいる、そう信じていましたが、たった一瞬で私たちの未来は奪われてしまいました。悔しくて、悔しくて仕方がありません。この悔しさはどれだけ時間がたっても消えないでしょう。

 妻と娘は本当に優しく、人を恨むような性格ではありませんでした。私も2人を尊重し、そうしたいです。ですが、最愛の2人の命を奪ったという相応の罪を償ってほしいです。この数日間、何度も、この先生きていく意味があるのかと自問自答しました。しかし同時に、妻と娘のような被害者と、私のような悲しむ遺族を絶対出してはいけないとも思いました。

 そのために、妻と娘の画像を公開することを決断しました。妻はとても恥ずかしがり屋で、フェイスブックで顔を公開することもないような控えめな性格でした。そのため、苦渋の決断でした。画像を見ていただき、必死に生きていた若い女性と、たった3年しか生きられなかった命があったことを現実的に感じていただきたいです。感じていただければ、不安があることを自覚した上での運転や飲酒運転、あおり運転、携帯電話の使用などの危険運転をしそうになった時、2人を思い出し、思いとどまってくれるかもしれない。そうすれば、亡くならなくていい人が亡くならずにすむかもしれない。そう思ったのです。

 それぞれのご家庭で事情があることは承知していますが、少しでも不安がある人は運転しないという選択肢を考えてほしい。周囲の方々も働き掛けてほしい。家族の中に運転に不安のある人がいるなら、いま一度、家族内で考えてほしい。それが世の中に広がれば、犠牲者を減らせるかもしれない。そうすれば、妻と娘も少しは浮かばれるのではないかと思います。今回のことをきっかけに、さまざまな議論がなされ、少しでも犠牲者がいなくなる未来になってほしいです。【共同】

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