佐賀県内でも、聴覚障害の70~80代の男女4人が強制不妊手術を受けさせられたと訴えている。4人が所属する佐賀県聴覚障害者協会の中村稔理事長(60)は、「子どもができない体にさせられ、長い期間つらい思いをしているのに、一律の一時金支給はむしろ、憤りを覚える」と、国の救済法を批判した。

 4人は旧優生保護法(1948~96年)下の70年代に、「同意のないまま手術を受けた」と同協会の調査に答え、手術痕も確認されている。子どもを授かってから不妊手術を強いられた人もおり、中村理事長は「手術を受けた状況は、それぞれ違っている。それをたった320万円の一時金で網をかけ、救済できるとは到底思えない」と語った。

 その上で「本当の救済を掲げるなら、不妊手術を受けながら声を出せない当事者が県内にもいるはず。その掘り起こしが必要なのでは」と本腰を入れた調査の必要性を強調した。

 中村理事長は、宮城県など各地の国家賠償請求訴訟の動きに関心を示しつつ「4人は高齢で、国が関わる裁判には恐怖心を持っている」と、提訴へのためらいを明かした。

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