桜の広滝第一発電所

 ふる里の桜は平年より1日早く、昨年よりは3日遅い開花であった。ちょうど新しい元号「令和」の発表と重なり、平成最後の桜の季節となった。そんなメモリアルな季節の桜は、いつもより長く楽しめた気がする。

 風が穏やかな日、近くの蓮池公園に夜桜見物に出掛けた。桜の木の下に座りしばしの桜狩り。花見ぼんぼりに照らされた花びらの淡い色や、ほのかな香りに包まれていると、いろいろな思い出がよみがえってくる。今年の春も一つ新しい桜の記憶を重ねていく。

 神埼市脊振町の広滝第一発電所。満開の桜と緑の中に赤レンガの建物が映える。そばの水路の枯れ草も美しい。明治41(1908)年の発電開始で、現在でも現役で稼働している。県内では最も古い水力発電所である。

 明治維新から150年、目立たぬ所にも先人の偉業がある。(佐賀女子短期大学名誉教授)

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