引退を表明した井上茂徳選手

 競輪史上初のグランドスラム(五大特別競輪制覇)を達成した佐賀市出身の井上茂徳選手=当時(41)=の引退セレモニーが武雄市の武雄競輪場であった。世界選手権10連覇の中野浩一さんら競輪界のスターが顔をそろえ、井上選手は雨のバンクをゆっくり一周、21年間の現役生活に幕を下ろした。

 井上選手は龍谷高から進学した法政大在学中に日本競輪学校に合格し、大学を中退。1978年に武雄競輪場でプロデビューを果たし、81年のオールスターに優勝して特別競輪を初制覇した。その後も競輪祭、日本選手権、全日本選抜を次々と制し、88年の高松宮杯で優勝したことでグランドスラムを達成した。

 「逃げてよし、まくって強い」レースぶりから、“鬼脚の井上”と評された。通算成績は1622レースに出走して653勝。総獲得賞金は15億6600万にのぼった。引退後は解説者として活動し、16年からはOB会組織「日本名輪会」の会長を務めている。井上選手の功績をたたえ、ホームバンクの武雄競輪場では2000年から「井上茂徳杯」が年に1度開かれている。(令和まであと13日)

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